鎌倉宮の御祭神である大塔宮・護良親王は、幼少より英明・勇猛な御方でした。
比叡山延暦寺の天台座主となられた親王は、父帝・後醍醐天皇が目指された理想の為に御自ら奮闘・活躍され、遂に鎌倉幕府打倒を果たされて平和な世を実現、征夷大将軍・兵部卿に任ぜられました。
しかし、足利尊氏の陰謀によって鎌倉二階堂に幽閉の御身となり、建武2年(1335)旧暦7月23日、御年28歳にて苦闘のご生涯を閉じらたのです。
明治天皇は、親王への追慕の念が真に篤く、明治2年(1869)勅旨を以て一社をご創建され御自ら社号を鎌倉宮と定められ、永く親王の御霊を祀られました。
そして同6年(1873)には明治天皇の行幸を仰ぎ、官幣中社に列格されたのです。